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空想DIYを紹介するページです。


モルタル・カービング(モルタル造形、モルタル彫刻工法)

これは完全な空想工作です。現実には何もやってません。
庭の入口をヴェーヌスの洞窟というか秘密の花園というか、そんな感じにしよう、という内容です。

モルタル・カービングとは、壁面や床に塗りつけたモルタルを、ナイフで削ったり、ブラシで叩いたりして、
あたかも本物の石やレンガなどを積んだように作り上げる技術。
3D画像のテクスチャマッピングのリアル版みたいなものです。

基本的な作り方

  1. 土台をつくる
  2. コンクリート打ち
  3. 厚みを上げて、表面を均す
  4. 削って形状を作る
  5. 転写する
  6. 付着物を造形する
  7. 乾燥、洗浄
  8. 塗装する(エージング塗装)
  9. 仕上げ

1. 土台をつくる

元々壁があるなら、洗浄してラス網を貼る。
棒状のものなら、棒を土台に固定して、これにラスを巻く。
丸いものなら、ドラム缶などの筒状のものを土台に固定して、ラスで巻く。
異形のものなら、土台に固定した鉄筋で突起を作り、
これに鉄筋を固定して概略の形状を作り、ラスを貼る。

2. コンクリート打ち

ラスにコンクリートを付着させる。
基本的には粘り剤で粘土のようにしたモルタルを軽く投げつけるようにしてラスに絡ませる。
土台がモルタルの重さに耐えられないようなら、発泡骨材(サンド)を使う。
コンクリートを打ったら、乾かないうちに表面に溝を付けておく。

3. 厚みを上げて、表面を均す

更に厚み増しのモルタルを打って、表面を鏝で均す。

4. 削って形状を作る

石の継ぎ目の目地を作ったり、岩の凹凸をスクレパーで作る。
直線的にならないように、スクレパーの表面はランダムな凹凸を付けておく。
スクレパーにはまめにモルタルの粉をまぶして、モルタルが付着してこないようにする。
表面をトラバーチン風にするときは、ツールで深く削って、表面を鏝で押さえる。
所々、表面をツールで大きく削って大きな凹凸を作る。
予算に余裕があるならば、晶洞を買ってきて埋め込むのも良い。
この場合、作業終了まで晶洞内はシリコーンゴムで保護して置く。

5. 転写する

表面にモルタル粉を振ってから、石の表面のテクスチャを転写する。
平面に近いならローラで、球面ならシートで、と言うのが基本だが、
複数の種類を使って単調にならないようにする必要がある。
適当な素材があるならば、シートは自分で固めのシリコーンゴムで素材を転写して作っても良い。
荒いブラシや鉄線を束ねたもので突いて(時には引っ掻いて)、表面を荒らす。
割れた岩肌なら、割れた小さい岩を押し付けて転写してもよい。

6. 付着物を造形する

ちょうどプラパテで荒らすような感じで、
筆先に軟らかめのモルタルかエポキシ樹脂を付けて、所々に付着させる。

7. 部分乾燥、水和反応、洗浄

垂れそうな部分は直ぐにバーナーで(表面だけ一時的に)強制乾燥させる(水和反応には水が必要なので乾燥させ過ぎない)。
固まるのを待つ。乾燥が速過ぎるようなら表面を養生する。固まったら水洗いする。

8. 塗装する(エージング塗装)

ハンドスプレーで基本色を塗ったら、スポンジであちこちにぼかしていく。
必要に応じ、エアーブラシを使う。

9. 仕上げ

石積み風の場合、所々をサンドペーパーで荒らして、まるで工事の際に引きずったかのような効果を出す。

型を取る方法

手軽に作るなら発泡ウレタンを使う。
ただし、一液の発泡ウレタンは、空気中の水分と反応して発泡、硬化するものなので、
厚盛やマスキング等で空気を遮断すると硬化不良を起こす。
密閉状態で硬化させるには、必ず二液性のものを使う。(スプレータイプは通常一液性なので使えない。)
しかし、発泡ウレタンはあまり細かな転写に向いていないので、恐らく素人らしいのが出来る。
より良い造形とするには、石膏かポリダーを使う。
シリコーンゴムを使えば更に細かな部分が型取れるだろう(コストは掛かるが)。
シリコーンゴムの場合は、数回塗布し、ガーゼなどの基材を貼り込み上から軽くたたいて、
ガーゼにシリコンゴムを滲み込ませる。


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